コンテンツマーケティングとSEO《成功の秘訣AtoZ》|【シリーズ#2】

#2|リードジェネレーションの施策とツール編

リードジェネレーション(見込み客獲得)は、
コンテンツマーケティング・SEOの最初のマイルストーン。
このリードジェネレーションの道具と仕掛けを万端にし、
良質なリードをジェネレートする実務方策を解説します。

そこでキャッチアップした「リード」の温度を高めて行くMA、
さらにコンテンツマーケティング・SEOやMAの精度を高める、
カスタマージャーニーマップにも踏み込みます。

1. リードジェネレーションの方法

コンテンツマーケティング実行段階の最初の関門であるリードジェネレーション。
そのための施策やツールなど、マーケットに存在する潜在ユーザーをキャッチアップし、
顕在リードに転換させる仕掛け、これをいかに効果的に企てるか?
もちろん潜在ユーザーのインタレストを撃ち抜く、芯を食った記事コンテンツの高品質さは言わずもがな!
いずれもその成果とも言える、潜在ユーザーとのコンタクトポイントが起点となって、
全ての物語が始まります。

ここではリードジェネレーションを創出する一般的な仕掛けをご紹介してみます。
ただ実行する企業の業種、製品・サービスによって違いはあるので、
ある程度取捨選択は必要でしょうが、まずは標準的なものを取り上げました。

以下の図表で、コーポレートサイトやBlogの「オウンドメディア」を核とする、
リードジェネレーションの枠組みを捉えてください。そのあとで一つひとつの解説をします。

01. メルマガ配信・登録

メルマガはコンテンツマーケティングを実践していく上で、とても重要なリードジェネレーションです。
ユーザーの登録促進を図る上で、何らか特典を提供する登録誘導がいいでしょう。
業種や発信するネタの量にもよりますが、月1〜2回が手頃な頻度で、ユーザーにとって多すぎず少なすぎずと言えます。
自社の様々なトピック、Blog新着情報、動画新着情報、製品・サービスの新着情報、セミナー開催情報、展示会出展情報、業界情報、お役立ち情報など、定期的な情報発信ツールとしてこのメルマガは大変有効です。
特に執筆しているBlogへの誘導はコンテンツマーケティングのメルマガチャネルとして重要で、ここでいかに多数の登録者、読者数を獲得するかはその成否の一角を担っているとも言えます。

メルマガの発信情報は一定期間のスパンで企画しておき、三日坊主にならないよう、確実に配信することで、着実に効果につながっていきます。

将来導入するかもしれないMAの貴重なデータベースにもなりますので、この時点からユーザー情報を蓄えておきましょう。

02. ホワイトペーパー

このホワイトペーパーの出来不出来が、潜在ターゲットユーザーの業者選定のキャスティングボートを持っていると言ってもいいほど、特にニッチで高額な製品・サービスを取り扱っているBtoB企業では、重要なリードのジェネレート手段です。
ホームページには馴染まない詳細な技術情報や、クローズドでは紹介できるエビデンスデータなど、
導入検討中ユーザーや技術者は詳細な情報・データが必要です。
一般レベルのパンフレットの延長線では、このホワイトペーパーとしての存在価値は限定的です。
しっかりとユーザー登録をさせ、審査後ダウンロードの権限を付与するくらい貴重な情報を提供する、といった付加価値はつけたいものです。
それはそのままリード情報として、以降のメルマガ配信、リード育成やMAシステムで活かせることになります。

このホワイトペーパーの作成をご検討の場合は、どうぞご相談ください。

03. PDF資料、パンフレット・カタログ請求

こちらはホワイトペーパーほど厳格な対応をするというより、
縛りを緩くして比較的ライトにダウンロード権限を与える方がよいでしょう。
ただしユーザー登録に加えメルマガ登録はマストとし、ユーザー情報の入手に活かします。
現存する製品パンフレットやリーフレット、また製品別のカタログをPDF化しておき、常にダウンロードができるよう、サイト内で認知できるように仕込んでおきます。

04. セミナー開催情報

自社開催セミナーはとても重要です。リードジェネレーションのまたとない機会。
昨今では集合形式でなくてもオンライン開催でいけるため、会場手配やそに事前準備の必要がなく、
参加者が少数でも気にせず比較的ライトな感覚で催せます。
ただ30分〜1時間程度のプログラムで行うわけですので、メニュー設定やシナリオ作成は大変重要です。
ここで参加者の理解・共感を得て、セミナー終了後の無料相談会や次の商談へ進む緒につけるかどうかの瀬戸際となります。
また登壇者のトークもプロ品質の必要はありませんが、プレゼンに慣れた営業パーソンやエンジニアの方が好都合でしょう。
ホームページ上での告知やメルマガ告知によって参加者を募ります。

05. 展示会・イベント出展情報

展示会出展を行う場合、自社ブースへ招待する告知をホームページ上、メルマガ配信により行います。
事前申し込み・登録社へは、入場無料の招待状を送り、自社ブースへの招聘を図ります。
そこでの名刺交換から、うまくいけば商談ルームに招き入れれば、そこで簡易的な商談にもつながり、一気に事が進展する機会にもなり得ます。
また自社開催の新製品イベントなどがあれば、ぜひ見込み客をジェネレートする機会として活かします。
前項のセミナーや展示会は、SNSでも開催案内したり、Blog記事でルポを発信、また登壇ライブをYouTube動画でアップしたり、これらの情報発信をコンテンツマーケティングのネタとして活かしていくのは非常に効果的です。

06. 無料サービス体験・デモ導入体験

よくあるのが例えば、
IT・システム系アプリ・ソフトウェアの機能が限定された無料体験版、
製品実機、製品デモ機によるや導入テスト、
などです。

ネットで完結するアプリ体験版利用者でも、デモ実機を導入体験を希望するユーザーでも、リードとしての品質は中上位クラス。
以降で確度を高めていけるポテンシャルは大きさを秘めていると言えます。

07. 無料個別相談室

イベント的に相談会を実施することもいいですが、実際の発生時にスポット個別相談会を行うのも一つの手段です。
リードジェネレーションの手段としては、決して件数は多くは無いものの、リード情報入手が確実に行え、内容によっては比較的確度の高いリード獲得につながります。

以上7項目にわたって、列記しましたが、コンテンツマーケティングのリードジェネレーション手段として、どれか特効薬があるわけではなく、企業属性によって、業種業態によって向き不向きがあると思いますので、まずは色々採り入れてみてトライアルしてみることをお勧めします。

2. MAの導入について

01. MAのアウトライン

まずBtoB企業におけるMA(マーケティング・オートメーション)のアウトラインを捉えておきます。
これまでSEOやWeb広告などのWeb集客でコンバージョンを獲得した場合、
そのあと営業パーソンに引き継がれ、それ以降の全てを営業パーソンの経験やカンなどの意思のみに委ねる営業活動でした。
それをWebのシステムを活用し、ユーザーによるWeb閲覧のトラッキング履歴や、その履歴傾向が示す統計に基づき、
様々な次の一手となるサジェストを繰り返しながら、リードの確度をシステマチックに向上させて行く、
営業活動支援の自動化システムです。

そこには、メルマガ登録をはじめ、資料請求やホワイトペーパーDLなど、
実態として掴みづらいリードも存在し、むしろ昨今ではネットリテラシーの向上から、正体がよく見えないリードの方が多いとも言われ、
MAの有効性が高まっているのも事実です。

02. 『潜在ユーザー』から『顕在リード』へ

マスマーケットからリードジェネレートの策を経て、タッチポイント、いわゆるコンバージョンを通過した時点から、
リードとして顕在化され、ここからついにMAが登場するシーンです。
このMAはリードの属性によるカスタマイズされたサジェストを行い、そのトラッキング履歴からリードをスコアリング、
コールドリードからホットなリードへ温感を高めていく。
まさにそこを受け継ぐ営業パーソンに替わって、
MAがEメールによってシステマチックにサジェストし、リードの確度を高めて行くのです。

03. 初級ユーザーのMA

このように有用性の高いMAですが、
このコンテンツマーケティングでのMAに関し、初級ユーザーの当初からの導入は、結論から言うと弊社はあまり積極的ではありません。
以下にその論拠をまとめてみました。

それは綿密な計画の下、コンテンツマーケティング・SEOをスタートし、策定した計画に基づくリーチしたい潜在ユーザーを想定しながら、Blog記事を執筆・投稿しつづけます。
一方でその記事の検索順位の動向もチェックし、アクセス状況を確認します。
その経過の中で、「リードジェネレーションにおける潜在ユーザーの存在を何らか感じとる体験」、実はこれがとても重要。その後徐々にホワイトペーパーのダウンロード、資料請求、メルマガ登録、さらには問合せなど、これらのリアクションから「リード」を認識できるようになること。
そして営業パーソンに引き継がれ、最終決戦の商談・見積・提案活動に突入!

その結果がどうであれ、このような体験を重ねていくと、「リードのリアクションは得られているが、取り逃がしていることがあるのでは?リードのニーズに応じた適切なアプローチができていないのでは?」、
また失注や不成功案件の連続で、営業パーソンの行動に問題あるのでは?……といった疑念や不足感を持ち始めるようになります。
実はこの時点でMAを検討しても決して遅くない!
つまり一定期間は闇雲でも、手探り経験を積んだこの時点からMAシステムを導入することで、
未知の名無しのユーザーに名付けができる驚き、
リードのトラッキングや行動履歴によりスコアリングできるありがたみ、
徐々にホットリードへとランクアップしていくワクワク感、
リードのランクによってタイムリーにサジェストできる喜び、等々、
これらを実感するのです。

もちろんこの時点ではSEO対策の難しさや面白さもわかり始めてきた頃でしょう。

04. 中上級ユーザーのMA

コンテンツマーケティングを一定期間以上実践し、その成果を獲得し手応えを実感している企業では、MAによってさらに精度の高い効果的各種施策を講じることを可能とし、成約確度の高い上質なリードづくりの近道となるでしょう。

BtoB取引の中でも、
高額な製品・サービスを求めている企業、
リサーチや研究を重ね、検討時間を中長期レベルで慎重に取り組む企業、
全社挙げて部門間を超えたシステム導入を検討している企業等、
これらは導入検討に非常に慎重ですし、製品・サービスを提供する業者選定の審査は厳しく、
検討期間は中長期にわたることがほとんどです。

このような中上級企業の場合でまだMAを導入していない企業は、かなりお薦めということが言えるでしょう。
また成果が頭打ちやマンネリ状況を打破したい、
自己流で成果はあったが次の一手がほしい、
競合の台頭に後塵を拝している、など、
これらのケースでもMAは効果を発揮する余地は十分あるでしょう。

3. カスタマージャーニーマップの作成

01. カスタマージャーニーマップの定義

まずこのカスタマージャーニーとは何か?
それは顧客がモノやサービスを購入する際、その行動や思考・感情の変化を時系列でたどって行くと、
その一連のプロセスがあたかも旅をする行程のように見えることから、このように呼ばれています。
これらの要件を整理し、時系列でマッピングしたものを、カスタマージャーニーマップと言います。

このカスタマージャーニーマップを利用することで、これまで見えなかった顧客の購買行動の課題を可視化することができ、
これを基にサイトやBlogのUX(ユーザーエクスペリエンス)設計見直しに大いに活かすことができるようになります。

02. 初級レベルの必要性?

ではコンテンツマーケティング・SEO導入時の初級レベル企業の場合、
そもそもこのカスタマージャーニーマップが必要なのか?
はたして未経験の中で、顧客の行動・思考・感情の変化を時系列で捉えることができるのか?

おそらくこれまでの仕事の経験上では想定できるものの、
WebやBlogを介し、マーケティング施策を通じてリードを獲得する、
といった中で顧客の動向や心理状況を把握し、的確な分析ができるものではないため、
限りなく想像の世界の域を超えないでしょう。

しかもこの目的が、UX設計の改善に活かすものとなれば、それに至る経験値は皆無です。
つまりこの時点でカスタマージャーニーマップ作成の必要性は低いでしょう。
ただ何らか指針となる顧客イメージは持っておきたいのは確か。

少なくともそれも無い、というのは困ります。
コンテンツマーケティング、SEO共に、マーケティング戦略の最たるものであり、
事前のターゲットリサーチ、顧客分析は必須だからです。

精度は低くても、その時点でできる簡易的マップのレベルで十分ですし、
マップに拘らず、この時点である程度ターゲットイメージの企業像、業種イメージ、そこの担当者像といったことを想定するだけでも十分です。

その担当者像がきちんとフォーカスできていないと、
SEOのターゲット設定、
それらの人々に向けたBlog記事など執筆できようがありません。

さはさりながら、初級でも直に中上級になるわけで、その時のためにも、
弊社流のカスタマージャーニーマップをサンプル入りで解説しておきます。

03. BtoB取引の意思決定プロセスが基本

弊社ではBtoB取引の意思決定プロセスに関し、弊社提唱の『ARSICA®️』を基本にカスタマージャーニーマップを策定します。
この『ARSICA®️』は、

  • 課題発生・顕在化(Assignment)
  • 解決策検討・調査(Research)
  • 製品サービス・業者の比較選定(Selection)
  • 製品サービス・業者の資格審査(Inspection)
  • 社内決裁・承認(Consent)
  • 購買実行(Action)

の理論体系に基づいた理論で、このBtoBカスタマージャーニーの意思決定プロセスに的確に即したセオリーです。
BtoBのジャーニーマップの作成に、AIDMAやAISASをそのまま使っているケースもあるようですが、
これらはtoC、いわゆる個人消費者を対象とした購買までの意思や感情のプロセスを定義したもので、
これではBtoB取引を前提としたカスタマージャーニーマップとしては不足です。

BtoB企業の購買意思決定プロセス

04. ペルソナを定義する

以上の購買意思決定に重要に影響を及ぼすキーマンとなる人物、或いは購買計画にイニシアティブをとって積極的に推進している人物を想定します。つまり『ペルソナ』です。
具体的には例えば、

  1. 自社生産工場におけるロボット工作機械の最新鋭機導入計画
    =>想定される導入検討のキーマン|大手金属加工企業の生産管理部 工務課係長、工場内生産設備の新設・管理・保守リーダーの35歳男性
  2. 自社コーポレートサイトの全面リニューアルプロジェクト
    =>想定される導入検討のキーマン|中堅専門商社 企画広報室マネージャー、Webプロジェクトを取りまとめる40歳代の女性

このようなペルソナ想定をします。ただし、この時点ではあくまでも“ディザイアー”的ペルソナであり、実際にコンテンツマーケティングを計画した段階と、運用しジェネレートを体験していった段階では理論値と実数値のギャップは発生するもので、適宜、想定ペルソナの定義は変化の中で改定していくべきでしょう。

03. キーマンの意思プロセス

次に前述プロセスの過程で、そのペルソナとのタッチポイント、またそこで想定される思考や行動などを予め予兆しておき、営業パーソンの行動やアプローチのあり方を各過程で最適化し、成約、受注へ的確に導こうというものです。
以下のサンプルのマップ表を参照してください。
この表も前述の通り、まず想定されるリードの意思決定プロセスから、営業パーソンの社内の活動標準化、共通認識、またコンテンツマーケティングの想定実行アクションとして、このようなマップを作成しておきましょう。

●【仮想ケース】食品製造ライン向け高性能ロボットの開発・生産・販売する企業

想定ペルソナ|食品メーカーの生産工務部主任 =>基幹工場の主力製品生産ラインに新型のロボットを導入して生産性向上を図りたい
想定見込み投資額|約10億円
下図はその『ARSICA®️』の意思決定プロセスに即したカスタマージャーニーマップのサンプルです。
図のクリックでライトボックスが開きます。

4. 【シリーズ#2】のまとめ

このコンテンツマーケティング・SEOのリードジェネレーションにおいて、
どのような道具立てがあって、それをどう仕掛けるのか?
その概要をお分かりいただけたと思います。
そのターゲットの人物像、つまりペルソナを明確に定義し、
そのペルソナのインタレストを深掘りするカスタマージャーニーマップ。
またその仕掛けの種類やサジェストするネタの内容、そのベストなタイミングにQ出しするMA。

次の#3ではさらにそこから一歩踏み込んで、
コンテンツマーケティング・SEOの実務、つまりBlog記事の執筆のあり方、
またその投稿をいかに最適化させるか?
引き続きディープなコンテンツマーケティング・SEOの世界へどうぞ。

#3|コンテンツマーケティングの実務編 >>