検索エンジン対策は今やインフラ

Webを使った検索エンジン対策、つまりSEO対策でリードづくりや新規顧客の開拓は、今や企業間取引のインフラ施策と考えています。
オウンドメディアを運営する企業の80%以上は、Webに何らかのディールの機会を期待していると言われ、その取引額の大小、発生頻度の多少に関わらず、企業活動のエッセンシャルな施策です。
またサイト運営者がさほどWeb反響に期待していない企業でも、営業メール・TEL以外で、製品・サービスの問合せや見積依頼など、月や年に数回程度はメールや電話があっている状況からも、おわかりいただけると思います。

これからSEO対策で企業間取引に取組む、またはSEO対策を従来から行なっているが成果に繋がっていない、いずれのケースでも当記事を一度参照されてみてください。

SEO対策はコンテンツ品質と表裏一体

SEOは手段であり目的ではない

何のためのSEO対策か?SEO対策を行なって検索結果上位を目指すことが目的になっていないか?上位を達成することが目的となっており、上位を達成できればユーザーへのリーチが叶う、またそこから取引に至る商談や見積、延いては取引成就を実現できる!と思っていたらそれは早計です。
BtoBユーザーの特徴として、

●企業の看板を背負っていて、個人感情での判断はNG
●取引額が比較的高額なことが多い
●検討企業(製品・サービス)の選定手段の一つにWeb検索が使用される
交渉は必ず複数社と行う
●取引までに中長期要することは珍しくない
検索ユーザーは専門職・エンジニア・技術者等の上級者が多い

以上のことから、検索上位を達成できても、必ずしも取引の俎上になるとは限りません。
それは運営しているオウンドメディアのコンテンツ品質です。

ユーザーは上質なWebコンテンツを求めている

たとえWeb検索で業者を選定する場合でも、BtoBユーザーは慎重です。
それはWebサイトを見て、そこでまずは広く相応しい企業・製品・サービスの拾い上げをします。
その中から絞り込みを行いますが、ここで重要なのがWebのコンテンツです。
つまり自社が取引をするに値するかどうか、第一次的な審査や与信を行いますが、それがWebのコンテンツ品質と言えます。
このWebコンテンツ品質については、「BtoBサイト制作と運用」に詳細は譲りますが、前出の「専門職・エンジニア・技術者等の上級者」を納得させることができる品質を備えているのか?
専門性高いデータや情報、分析・エビデンス情報、導入提案、導入実績、製品開発コンセプト等々、BtoBユーザーは非常に厳しい評価・審査から業者を物色していきます。
少なくとも専門性薄く、深みのない、上っ面をさらうような、しかも売り売りだけのコンテンツでは、たとえ検索1位であっても、恐らく彼らは対象からは除くでしょう。

実は品質を求めるのはユーザーだけでない?

それはとりも直さずGoogle自身です。ご存知の通り進化したアルゴリズムやAIの先鋭化により、日進月歩で検索品質を研ぎ澄ましています。
その詳細は避けますが、要約して述べると、独自性が高く、専門的で、客観性があり、普遍的な情報をWebサイトに求め、それを検索順位を決定づけるGoogleの評価基準に含めます。
実はこのことも、SEO対策が単にテクニカルな要件や小手先のSEOチューニングでは、もはや全く太刀打ちできないほど、アップデートで進化を遂げています。
今後もますますこの勢いは衰えることを知りません。
5〜10年前、正統派のGoogleを逆手にとり、エセSEO対策として跋扈したSEO屋がその後に職替え、廃業に追い込まれたことは、必然の帰結として周知の事実と言えます。

BtoBのSEO対策のツボ

Google検索結果一覧ページ

検索クエリを選定する

選定は客観的に考察

BtoB取引の場合、検索クエリ(検索キーワード)の単独のビッグなワードで最適化するより、BtoBでユーザーが業者を探す場合、2〜3の組合せワード、専門ワード、業界ワード等ニッチなワードで最適化することが、よりターゲットユーザーの検索との親和性が高い可能性があります。
そのニッチワードなだけに、Googleの検索結果では、対象記事のページをダイレクトに表示させます。
つまり企業の専門職、技術者、エンジニア、または経営層、担当役員もいます。このようなリーチしたいターゲット、ペルソナの検索クエリをリサーチすることで、そのワードにページコンテンツを最適化するのも一つですが、あまり主観的な意思で選定すると、ミスマッチを起こし、目的を果たせないこともあるため、そこは冷静に客観性を持って臨むことが重要です。
Googleは検索する人に有益でその人に適性の高い検索結果を瞬時に返す、というアルゴリズムを益々進化させており、今後この方向性はさらに拍車がかかっていくでしょう。

目視検索による検証

仮説で選定したクエリで、実際に検索結果を分析します。どのようなサイト(企業)が上位を確保しているのか?同業者は?どんな企業が広告出稿してるのか?...など様々なネタが仕入れられます。
特に上位の同業者はどんな対策をしているのか?、HTMLソース、テキスト情報、サイト構造…等々、場合によっては非常に参考になることがあります。必ず目視で情報収集・分析することをお勧めします。
順位チェックはChrome、FireFox共にシークレットモードを使います。

メタ情報の最適化

検索クエリが絞り込まれ、ある程度クエリの方向性が確定したら、その要素をWebページのメタ情報に組込みます。
具体的には、メタタイトル【title】属性、メタディスクリプション【discription】は、それぞれ35字、120文字以内で調整すると、検索結果の表記を途切れることなく制御できます。
その中において、特にメタタイトル=【title】属性の記述は最も重要で、サイトやページ内のコンテンツのテーマを表し、検索結果に大きく影響するのもです。
またメタディスクリプションの表記は、スニペットという検索結果に表記される説明文です。
ここのライティングはページテーマを簡潔にまとめ上げることはさることながら、ターゲットとするユーザーのインタレストにも響くよう、精査したいものです。

前項の検索クエリと、このメタタイトルは最も強い関係性で設定することが重要で、それが検索順位に影響を及ぼすこととなります。
その内、メタキーワード【keyword】属性は現在ではほとんど意味をなすものではないと言われています。

テクニカル要件

スマホファーストは必須

テクニカルSEOとでも言うべきものですが、このテクニカルな要件がSEOに影響するかどうかは、厳密にその根拠がGoogleにより公開されているわけではありませんが、現在一般的な直接的・間接的の両面でSEOに何らかの形で作用すると言われています。
その内、まず直接影響する要件がスマホファースト、セキュア関連のSSL【https】導入です。
これは結構普及してきていますが、言わばサイトの要件を満たすインフラ的要件で、Googleは非常に重視しており、特にスマホファーストではアルゴリズムのアップデートを重ね、未対応サイトは明らかに順位に影響を及ぼす傾向を強めています。

構造化対策

次に間接的要因ですが、その一つに構造化対策があります。
それはサイト構造のヒエラルキーをHTMLスクリプト表記で、Googleのロボットに拾い上げさせます。その結果、Google検索結果のタイトル表記下にあるリッチスニペットの表記(緑色文字)は、きちんとサイト階層に応じた正規の構造を表記させます。
これにより検索ユーザーは整った階層のサイトだと認識し、クリックされやすくなります。
実はこのこともオウンドメディアへのユーザー誘導に少なからず影響を及ぼすものの、SEO結果には現状まだ反映されないようです。
しかしながらこの構造化施策、Googleでは推奨している施策で、Google推奨の施策は過剰にならない限りで、導入したいものです。

OGP設定

その外、OGP設定のスクリプトによるアイキャッチをPC、スマホ等のコンテンツに仕立てると同時に、他のオウンドメディア、SNS、Blogとイメージ画像や情報の共有化に役立ちます。
スマホやタブレット端末では、検索結果にアイキャッチ画像の表記がなされており、今後PCの検索結果でも普及していくものと思われます。

Google検索結果一覧ページ 「構造化対策」したことでリッチスニペットにパンくずリストが表示されています

効果測定・検証と改善施策

定点観測の重要性

対策を実施する検索クエリを週単位程度で順位観測をします。
順位チェックはChromeでもFireFoxでもシークレットモードを使います。無料の自動チェッカーもありますが、それはそれで否定はしませんが、やはり実際にページを繰って目視確認をしてみると、様々な情報が得られます。そのクエリで上位を達成しているサイト・企業はダイレクトな競合でしょうから、ベンチマークして分析や目標設定に活かします。
実施スタート段階では、Google AnalyticsやGoogle Search Consoleを登録して、データのアウトプットが必要ですが、スタート当初はデータの蓄積のみの傾向になると思いますが、対策を打つ検索クエリが徐々に上位を獲得できていけば、示すデータに変化が見られるようになります。クエリが複数に至ればさらに顕著に現れます。
まずは結果を求めるKGI(Key Goal Indicator)よりも、しっかり経過を観察しながらPDCAすることが重要です。つまりKPI(Key Procces Indicator)でのプロセス管理です。
ここからアウトプットされたデータに基づき、改善を重ね、目標=KGI、または目標コンバージョン数(CV)に向けチェック・アクションを実行していきます。

Google Analyticsのデフォルト画面
Google Analyticsのデフォルト画面
Google Search Consoleのデフォルト画面
Google Search Consoleのデフォルト画面

検索クエリや仮説の勇気ある見直し

選定された検索クエリで検索上位を達成できても、人通りの無いワードでは取引どころか、反響にもつながらないことは枚挙にいとまがありません。
逆に渋谷のハチ公前のように人混みを伴う、いわゆるインプレッション数の多い検索ワードで上位をとっても、反響に繋がらない、つまりクリックされない状況。
以上いずれのケースでも、検索クエリの見直しが必要です。
必要に応じて、リスティング広告などで、クエリの検証を試みるのも一手段ですし、ページのコンテンツやテーマを変更しなければならないこと、場合によっては企画や仮説設定の変更も辞さずに取組む必要があります。

想定外のペルソナによる軌道修正

前項に引き続き勇気ある撤退の中でも、検索上位達成でき、コンバージョン(CV)も目標通り獲得できたとしても、想定してなかったユーザーばかりという場合があります。実は結構これは多い。
例えば、

価格が安いことが最優先の価格訴求ユーザーばかり、
見積のみで、いっこうに商談につながらない、
クエリにしている主力の製品・サービス以外のものの問合せが多い、

その他色々ありますが、この場合、短期の状況であればもう少し経過観察でいいと言えますが、長期間続くとなれば、ターゲットユーザー、ペルソナの不一致を起こしている可能性があります。
検索クエリとサイトコンテンツの不一致が起き、ミスマッチを起こしている、
不一致はないが、コンテンツ品質がターゲットペルソナの期待に沿っていない、
等、検索クエリ、サイトコンテンツの両軸で検証する必要があります。

少なくとも、「Webは価格にガツガツしたユーザーばかりで、やっぱりWebではビジネスにはならない」、などとWeb取引に悲観することは避けていただきたい。
むしろWebには上質なユーザーが必ず潜在しています。