コンテンツマーケティングとSEO《成功の秘訣AtoZ》|【シリーズ#8】

#8|コンテンツマーケティングと営業パーソン連携の心得《特別編》

特別編として、弊社の経験則に基づいた、
コンテンツマーケティングの実行過程における、
営業パーソンの行動管理について、
その障害となり得る事象を取り上げ、説明を加えていきます。
Webサイトを仕立て、ブログやYouTubeで情報発信、
そしてSEOで試行錯誤しながらも、
時間とコストをかけ良質なリードを獲得できるようになった……

あとは営業パーソンへ引き継いで受注へ向けた総力戦!
……だったはずが、ここで思わぬ事象が立ちはだかった。

 

獲得したリードへの商談やプレゼン、見積をするのは営業パーソン。

その営業パーソン個々人に少し目を向けてみると、
行動のあり方、
案件に取組む姿勢、
得意・不得意、
攻め方・駆け引きなど、
営業パーソンそれぞれの個性や経験値によって、大きく差があるのは事実です。

もちろんマンパワーが介在し、優れた交渉能力、巧みなコミュニケーション力をもって、
難易度の高い案件の受注を成功させているのは確かですし、BtoB取引交渉のクロージングは人対人です。

つまりマンパワーに委ねられた、企業の業績にも直結する重要なミッション。

ところが、これらが時として個々人の習慣や練度の違い、
MAなどとは異なる次元で、システム化、自動化などできようのないことから、
リードの劣化を招く行動、
苦手意識から自然消滅させてしまう行動、
失注の場合の結果を明らかにしない行動、
などを営業パーソンは意識的、無意識的にやってしまうことがあります。

ここでは営業の技術的、能力的な問題を提起ものではなく、
それらを語る以前となる、営業パーソンが心得るべきルールやビヘイビアとなるものです。

その代表的なイシューをいくつか取り上げますので、
興味のある営業パーソン、何となく自覚症状のありげな営業パーソン含め、社内PTでも議論のネタにしてください。

1. 時間経過による劣化の法則

01. 「有効面談率」は明らかに下がっていく

本件は定かな法則ではなく、以前弊社があるコンベンションに参加した際、
講演に立ったある企業のマーケティング担当者が、自社の社内統計を披露されたもので、
Webからのユーザー問合せ受付後、時間の経過に伴う「有効面談率」の変化、
つまり「有効な訪問や商談と、受付後のレスポンスタイムとの関係」について、
未確定ながらも、弊社の記憶の中でグラフに表したものです。(だいたいこんな感じだった…)
あくまでも傾向として参照してください。

このグラフを説明します。
横軸はユーザーの問合せからの経過時間を表しています。
縦軸は問合せに対する「有効面談率」です。ただし100%はすべての問合せ案件ではなく、
統計の対象となっているのは、訪問や商談を希望しているユーザーとお考えください。
ご覧の通り、6時間を経過すると、ナント!2割もダウンします
問合せ時点で10社が訪問を希望していても、6時間後には8社になってしまう。

そしてその後一気に低下して約12時間後には半分にまで減り、
1日が経過すると約3社しか残らないというものです。
イヤァ〜、恐ろしい統計ですね。

02. 営業パーソンに引き継いだら“お役目御免”、では無い!

ユーザーは問合せをしたら、営業パーソンからいかに早くレスポンスがほしいか、
それを象徴しているものと言えます。それが人のメンタリティでしょうね。
まァ、お客さんというのは、
問合せした以上は早く何らかの方向性をつけたい、と考えているのです。
レスが遅い業者はヤル気が薄い!誠意が無い!と思ってしまうのでしょう。

業種や取扱い製品・サービスにより、その劣化度に大小、違いはあれど、
この傾向は概ね共通した現象だと考えられ、
実は本気度の高いユーザーほど、この傾向が強いのです!
自分の立場に置き換えて見ると、頷けるものではないですか?

この際、ぜひ社内PTではレスポンスタイムのこの傾向値をもとに、
問合せユーザーへのレスポンスタイムを管理してみましょう。

PTメンバーひとりひとりがどうなってる?と意識するだけでも大きな違いです。
このことは営業パーソン個々の問題だけではなく、
活動イシューとして、営業部門全体で見直しすることも重要でしょう。

2. 案件の進捗・結果の追跡

01. 調子のよく無いものには蓋をするのが人情

この件も、前項のレスポンスタイムと同様、
ユーザーから問合せがあって、営業パーソンに引継がれた後は、
営業パーソンに一任され、それ以降の行動は営業パーソンに委ねられることとなります。

例えばユーザーからの反響当日、1時間以内で、早々に問合せユーザーへレスし、
その後最短で1回目の商談の機会を持てた、
と言ったように非常に模範的な経過になったとします。

ところが、この後の2回目プレゼンが実現、3回目……4回目……
えっ?ここまで進捗状況は報告されたものの、いつの間にかウヤムヤに…..
ということは別に珍しいことではありません。

営業パーソンに限らず、世の誰でも調子の良く無いこと、つまり結果的に失注……
というのは積極的に自ら触れたくないのが人情。

あとでPTの誰かが気づき、
「ところであの案件どうなった?結果の報告あったかな?」
「ああ、あれですか….、あれは相手の馴染みの業者で決まったようです。」
などと、えーーッ!(PT、一同絶句)……何をかいわんや…….

言われないと、自分から報告しないエスケープ。
特に新たにコンテンツマーケティングを取り組み始めた企業では、
社内での活動報告・進捗追跡という業務検証の社内習慣がなければ、十分起こりうることです。

02. 自動化やシステム化でも起こる“エスケープ”

実はMAやSFA、グループウエアを導入している企業でも、進捗や結果を追跡する、
といった社内規範や概念がなければ、このエスケープは十分起こりえます。
営業部門内でも共有されず、追跡がなされていないともなれば、これはもう論外です。

少なくともPT内では「進捗報告」「結果追跡」は漏れることなく業務定型化したいものです。

何と言っても苦労して、苦労して掴んだリードですから。

3. 中長期案件にご用心!

01. 全ての営業パーソンが好む「ホットリード」

結論から言うと、営業パーソンのメンタリティとして、
短期で数字になる案件はモチベーションが上がるが、中長期案件や手の混む案件は積極的でない傾向にある、ということです。
これはあくまでも一般的傾向であり、ここで全ての営業パーソンを敵に回すというつもりはありません。

もちろん、取扱い製品やサービスの性質上、端からロングスパンの交渉になるのが当たり前、
といった場合は別です。

問合せユーザーのプロジェクトに着手するタイミングが直近で、
畳み掛けるように攻めていけるホットリード。
バジェットや納期も十分範囲内ともなれば、プロポーザルやコンペでも何でも来い!
競合を蹴散らし、アグレッシブに取りにいくモチベーションは高いぜ!

一方、企業にとってバジェットが大きな案件となると、
企業は導入決定までの事前リサーチや業者選定を慎重に行う傾向があります。
また企業風土で、金額の大小に関わらず、投資への意思決定には時間をかける企業。
いずれも中長期的な作戦の下、じっくり腰を据えて攻めていくことが求められます。
これは、いわゆるコールドリード、またはウォームリードと言われます。

02. 短距離ランナーは長距離が苦手?

このことを陸上競技に例えると、前者が短距離走、後者が長距離走やマラソン。
ただ陸上競技の場合は、
スプリントを競う100mや200mの短距離と、
持久力と駆け引きを競う10000mやマラソンを兼ねる事は皆無です。

しかしながらBtoB取引の場合は、短期・長期と様々な案件が混在します。
これがなかなか営業パーソンにとって厄介な現象を及ぼすことがあるのです。

つまりこの長距離、マラソンが不得手な営業パーソンは、
商談の初期に中長期案件になることがわかると、一気にモチベが下がってしまう。

PT報告ではコールド案件として進行中、としていても、
徐々に縁遠くなり、風前の灯、そのうちいつのまにか立ち消え……
などという案件の毀損とも言える、怪しからんことになる場合も。

本人的には、次の短期ホット案件に集中する方が、数字にもつながりやすいし、
仕事のモチベも保てます。どうしてもホット案件に偏りがち。

いやいや、MAで解決!ということもありそうですが、MAは所詮ツールです。
リード醸成のメルマガサジェストや、次の一手の戦術があっても、
コールドから温度を徐々に上げていくのは、
結局営業パーソンのきめ細かで地道な対応力とサラミ戦術で攻める意識!

BtoB取引はこのマンパワーのメンタリティによるところがとても大きいのです。

03. 解決方法は追跡と総括

まずもって、このような事態に陥らないよう、PTで問合せ案件の管理徹底をすること。
そして何より営業部門でその進捗管理、クロージング結果を案件須らく部門内で共有することが重要です。
と言えば、そんなの当たり前じゃないか!
と怒りの声が聞こえてきそうですが、
少なくともコンテンツマーケティングで獲得したリードの着手から結末までをきちんと追跡し、
案件受失注は別として、クロージングをしたら必ず総括をする、
これをルーティン化する必要があるでしょう。

何度も言いますが、
ヒト・モノ・カネ・情報(+ブランド)と膨大な企業リソースを投入し、
これからの企業収益化の新チャネルとして、社運をかけ取り組み始めたわけですから、
営業部門挙げ、PT挙げ、全員の意思をそこに集中して臨もうではありませんか!

4. エッセイ-22『#1〜#8記事』の総括

さて、8回にわたってブログ記事としては長編にて、
コンテンツマーケティングの【総合戦略】を語ってきました。

一般的にはコンテンツマーケティングとSEOを区別して取り扱われることが多いですが、
弊社では一貫してこの両者を統合させるコンテンツマーケティング【総合戦略】で、本来それぞれが持つ特性を活かし、
シナジーを最大化できるものと主張してきました。

もちろんSEO単独で大成功を収めているケースは枚挙にいとまはなく、
またコンテンツマーケティング主体、SEOをサイドメニューレベルの取扱いで、
ユーザーや消費者の支持を受けているケースも多く存在します。

それぞれ企業特性や製品・サービスの属性から、その個性を活かし多様な手法を用いることは、
むしろその可能性を広く追求でき、
独自のリード獲得手法を持てれば、それこそ他社には真似できない優位性、差別性を発揮できるものと考えれらます。

ただその中において、弊社ではこの二者を統合させたコンテンツマーケティング【総合戦略】が、
より相乗効果を高めるものと主張して止むことはありません。

いずれにしても、Webを活用して客にリーチする時代ならではのもの。
システマチックで合理的な企業トレード開発戦略であることは、微塵の違いも無いことでしょう。

簡単に結果が出せない、紆余曲折、試行錯誤の連続であることは間違いなく、
それだけに一過性では無い、底堅いチャネル構築、ベーシックな販売ルートになる可能性は決して排除できません。

愚直にしっかり研究し、これでもか!と喰らいついて行く根性も大事。
ターゲットとするユーザーに有益なネタを仕込んで、潜在ユーザーにそのネタを提供し、
興味を持たせ、理解させ、共感を得て、
ホワイトペーパーダウンロードやメルマガ登録、問合せに導くゲートウエイとして、
ブログ、SNSを軸にしたコンテンツマーケティング。

ぜひこれによって、御社の新営業チャネル構築、販路拡張を成功させてください。

最後にこのコンテンツマーケティング、SEO、コンテンツSEOをこれから導入してみたい、
また導入したがどうもうまく行かない……
このような企業様は、弊社へご相談されることを選択肢の一つとして、ぜひご検討ください。

では御社の成功を祈念して、ここでこの全記事を締めくくります。
ご精読ありがとうございました。


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