BtoB企業のリード獲得・育成術を独自解説

国内のBtoB取引の市場規模は益々拡大の一途をたどっています。
その規模はBtoCを遥かに凌ぐ市場を形成。
このような成長性高い市場で新たな市場開拓をしない手はありません。
弊社ではこのBtoB取引において、
最初のコンタクトポイントとなるリード(見込み客)へのリーチ、
キャッチアップした次のリード育成まで、
独自のマーケティング理論をもって、BtoB新規開拓を支援しています。

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1. BtoB市場開拓の成長性と魅力

01. BtoB企業はまだ進出に消極的な企業も

BtoBのEC市場
グラフ左面|経済産業省 商務情報政策局(平成31年5月)の「平成30年度 電子商取引に関する市場調査」、「日本の BtoB EC市場規模」の調査統計。グラフ右面|弊社独自の予測値

まず上グラフをご覧ください。
経産省で調査した以下の統計データがありますが、
グラフの通り、BtoBのEC市場規模は拡大と伸長を続けており、このペースであれば、
2024年頃には、500兆円規模を超え、BtoB企業のEC化が約40%を超えることが予想できます。
(あくまでも弊社の予想)
このようなBtoBのEC市場は、今や企業の成長に欠くことのできない魅力的なマーケットであり、
これにより、企業の持続可能な成長の原動力になっている傍で、
BtoBの新規開拓に、ECを媒介とすることに消極的な企業も、まだ多数存在するようです。

02. 魅力ある成長市場で新規開拓を後押し

それはBtoB取引の新規開拓にまだ進出の無い企業の場合、実はその参入障壁は決して低くはなく、
ECのインフラとも言えるWebサイトのクオリティー、
そのWebを介した集客策のWeb広告はじめ、SEO、コンテンツマーケティング 、
しかも集客を成功させるための仕掛けや運用は、
Webリテラシーが高く無い層のビジネスパーソンには、困難さの先入観が先行してしまい、
敷居の高さが存在する結果、喰わず嫌い気味となっている状況があります。

ここではそのようなビジネスパーソンにもご理解いただきやすいよう、
咀嚼気味の記事内容と、ビジネスパーソンの背中を押すことができるよう、
少しでもモチベーション向上に作用するよう、独自の理論やスキームで解説していきたいと思います。

2. なぜBtoB新規開拓が重要か?

とは言え、なぜそこまでして新規開拓をしなければならないか?
成長企業のビジネスパーソンであれば、十分理解されていると思いますが、
ここでその論拠、必然性となる数値をご紹介しておきます。

01. 顧客は1年に2〜3割は自然流出する?

これは企業経営者やビジネスパーソン方々はよくご存知と思います。
固定顧客の多い企業でも、1年に2〜3割は顧客が自然流出すると統計的に言われています。
この減少割合の対象は顧客数ですが、年間売上額の減少にもつながるもので、
業者の乗換え、撤退、廃業・倒産……等がその主な理由です。
ただ業種、事業内容、顧客の性質によって、その割合は異なります。
製品・サービスが高額で、買替えサイクルが長期の製品やサービスを取扱っている企業の場合、
おそらく流出・消滅レベルは低いと思われますが、
その割合が多い少ないは別としても、顧客の自然減、流出は必ず起こるものです。

02. 顧客流出分を埋め、さらに成長を果たす

まず以下のグラフをご覧ください。わかりやすくするため、かなり簡略化して作成してみました。

1年間で顧客は3割減少するグラフ
1年間で顧客が20%減少することをシミュレーションしたグラフ

例えば固定顧客の総顧客数が100社ある企業で、1年間に2割の顧客が流出した場合、
残存顧客は80社です。この流出分を埋めるためには20社確保する必要があります。
ただこれでようやく“行って来い”の状態、現状回復です。
企業は飽くなき成長を目指すことに存在価値があるわけで、
前年比105%の事業計画だった場合、単純に5%にあたる5社必要です。
つまりトータルで1年間に25社の新規開拓が必要!
もちろん【取引企業数≠売上額】ですので、必ずしも論点の整合性があるわけでは無いですが、
考え方として、この理屈からBtoB企業は飽くなき新規開拓活動が必要な根拠なのです。
ちなみにこれはBto企業のみならず、企業普遍的なセオリーです。

3. BtoBリードを集客する仕掛けとタッチポイント

ではここからBtoB市場開拓の実践モードに入っていきます。
ここでのBtoB市場開拓のためのリード(見込み客)集客策は、
主にSEO、コンテンツマーケティング、コンテンツSEO、そして有料広告の出稿です。
ここではこの4点の仕掛けに絞って、そこからリードとの接点となるタッチポイントまで、
解説を進めていきます。

01. 『SEO』は今やBtoBの市場開拓のスタンダード

このSEOはBtoB新規開拓の手段として、もう誰も疑う余地の無いスタンダードな仕掛けです。
このBtoBのSEOは何と言ってもそのニッチ性です。
具体的には、業界的に言うビッグキーワードに対しスモールキーワードが多いこと。
例えば、製造業で言えば素材産業、部品加工、IT系ではネットワークシステム、基幹DB….など、
toCの個人購入の一般認知度の高い商品やサービスのマーケットとは異なり、
スモールな、もっと言えば、ニッチレベルのキーワード検索での上位争奪戦です。
その上位達成により、極めてセグメントされた上質なリードとのタッチポイント形成が実現します。

様々なマーケティング施策や各種ツールを駆使したコンテンツマーケティング、
またブログコンテンツをSEOで活用するコンテンツSEO、
これらによって一層のシナジーを発揮できます。

GoogleのAIイメージ
GoogleはAIの進化により、検索イステムやアルゴリズムの精度を益々向上させている。その評価基準の基本的な価値観に、サイト情報の『独自性』『専門性』『普遍性』が、変わらず通底されている。

02. 『コンテンツマーケティング』は最も戦略的プロモーション

コンテンツマーケティングは、BtoB新規開拓において最も戦略的であり、
総合的マルチ戦略だと言えます。
まずそのセンターにコーポレートサイトやEC専門サイトのオウンドメディアを旗艦として配備。
ここに様々な施策やツールを使ってリードをジェネレート(獲得)し、
ナーチャリング(育成)し、最終的にはコンバージョン(問合せ等)から商談・受注へつなげるもの。

その間、ブログや動画、SNSの「アーンドメディア」で興味・関心を引き出し、
ホワイトペーパー、資料請求、セミナー参加等、オウンドメディアでコンバージョン。
一方有料Web広告、またオフラインの雑誌・新聞・OOH広告でオウンドメディアやブログへ誘導。
もちろんSEOも駆使し、MAツールも動員するなど、その方法は千差万別ですが、
やはり全ては興味を持つ良質なBtoBユーザーをマスマーケットから集客し、
巧みな誘導、送客、回遊、タイムリーなツール提供、施策のサジェストで共感や期待感を高め、
BtoB新規取引を力強く牽引するものです。
まさに多様なニーズに、多様なリーチ手段でタッチポイントを作り出すマルチ戦略です。

コンテンツマーケティングのアウトライン
オウンドメディアを中心に据え、ブログ・動画のアーンドメディアをリードをジェネレート(獲得策)するメディアとして最大限活用する、コンテンツマーケティングの枠組みを表しました。そこにはメルマガ登録、ホワイトペーパー DLやセミナー参加、またテスト導入など、様々な施策を連動させ、リードの確度を上げていきます。

03. “BtoBユーザーへ役立つ精神”の『コンテンツSEO』

このコンテンツSEOは一般的にはSEO目的のブログ施策ですが、
前述コンテンツマーケティングの一手法と捉えられています。
しかしながら様々な見解がある中で、弊社ではこの両者をあまり区別をしていません。
というのが、結果的にBtoBユーザーを上質なリードとしてキャッチアップすること、
さらに様々な手を尽くし、商談の機会を獲得し、見積やプレゼンを経過し、見事受注!
までがミッションと考えているためです。
むしろ良質なリード獲得を前提として、まずはBtoBユーザーに役立つ情報、共感から期待感得る情報、
つまりそこには独自の見解や分析、専門的視野からの考察、付加価値の提供、
このような要件を備えている、「お役立ち情報、有益情報の提供」という精神が、
弊社の主張するBtoBブログのあり方です。

コンテンツSEOのブログ記事代行サービス会社へアウトソーシングして、
中身の無い、素人感満載のブログでは、SEOで検索上位ヒットしても、
一定のリテラシーを持ち、企業の看板を背負って厳しい評価をするBtoBユーザーは、
にわかにリードにはなり得ないと思った方がいいでしょう。

04. 『有料広告』はオンライン・オフラインで幅広く検討

有料広告と言えばリスティングなどのWeb広告がWeb業界では一般的ですが、
弊社ではBtoB新規開拓という観点からは、オプションや多様性を排せず検討します。
業種や事業の特性、ターゲット属性によってはオフライン広告は大変効果的です。
ただその場合も旗艦となるオウンドメディアへの誘導は前提となります。
つまり広告はマス市場から興味・関心あるユーザーを引き込む、まさにタッチポイントづくりに徹し、
情報が最大化されたコーポレートサイト ・専門サイト、
また専門性や独自性を備えたブログで何らかの意思決定を喚起し、コンバージョンへつなげるという、
専門用語で言うと、「クロスメディア」策が有効です。
新聞広告・雑誌広告はじめ、OOH、交通広告、DM広告まで、幅広くご提案しています。

クロスメディアのアウトライン
クロスメディアのアウトラインです。昨今では当たり前になった、Webへ誘導するメディア間の連携を、『続きはWebで」がその象徴となっています。

4. リードの育成方法と施策・ツール戦術

では次に仕掛けた集客策でタッチポイントを創出するのに、
何を使うのか?何をネタにするのか?
リードを獲得(ジェネレート)し、そこから営業パーソンへのリレーションを円滑に、効果的に行い、
その確度を高めていく、リード育成(ナーチャリング)に関する、
弊社で提案する代表的な施策や各種のツール展開について、
一つひとつ取上げ簡潔に導入要点を解説します。

01. メルマガ配信

やはり何と言ってもBtoB企業のリード獲得・育成術を実現していく、その根っ子になるのは、
メルマガ配信です。しかも定期的に継続して、はじめてその効力が発揮できます。
ただ一般的には消極的、または苦手意識でメルマガまでは、という企業が多い中で、
せめて次項02以降の要件を成して、ユーザーが登録したメルアドに、
ステップメールを定型的に自動配信するとか、
MA(マーケティング・オートメーション)で定型メルマガを自動配信すれば、
任意、非定型、不定期、延いては自然消滅になりがちなメルマガ配信を一気に解決できます。
その重要性は、顧客情報の入手、MAなどでリード育成する起点となるからです。

02. ホワイトペーパーDL(ダウンロード)

専門性が高く、技術要件が強く、コーポレートサイトの定番記事に馴染まない情報・データ、
公開はできない準秘匿の情報などを含め、自社の特徴、差別性、優位性を網羅し、
導入実績や顧客インタビューも交え、企業情報、企業ブランドまで網羅したホワイトペーパーは、
特にBtoBユーザーに強いインタレストを喚起できます。
ユーザーのDL条件はユーザー登録をマストとし、それによりリードへと昇格するものです。
弊社ではこのホワイトペーパー作成のサポートも行なっています。

03. 会社案内・カタログ

様々なビジネスシーンで定番の会社案内や製品カタログ。
このBtoBで必須の広報ツールは、リード獲得期だけでなく、リード育成期にも重要な役目を成す。
それは営業パーソンの商談時のみならず、
実際の社内稟議で、重役、代表者の決裁条件を担保するツールでもあります。
それを見据えた会社案内、製品カタログづくりは、半端に手を抜けないと思ってください。

04. 請求する資料

その資料は前項の会社案内、製品カタログ、またサービスパンフレット、リーフレットなど、
それらをPDFデータ化したDL資料。
また特にDL用に準備したPPT等のドキュメント。
やはり同じくユーザー登録をさせ、リード情報として以降のマーケティング策にも活かします。

05. 体験版無料ダウンロード

BtoBの中でも、
IT系、システム系のアプリケーションをサブスクリプション契約へ誘導する施策です。
実体験をすることではじめて評価ができ、目的の要件を達成・実現できるかが検証できます。
その結果、獲得したリードを次のステージへ押し上げ、
商談や契約へ確度を高める、またと無い機会となるでしょう。

06. 無償試作品・デモ機導入

前項05に似た施策ですが、こちらはデジタル要件ではなく、
現物の機器を無償で試験的に導入し、アセスメントするトライアルです。
またリードのオーダーメイドの要求に試作品を製作・提供し、
結果的に製品化しマネタイズすることを目指すもので、製造業ならではのリード育成策です。

07. セミナー開催

セミナー開催全般、コロナ疾病の流行以降、対面セミナーに加え、
オンライン・ウェビナーがその主流となってきましたが、このセミナー開催情報は、
リードジェネレーションの大きな機会となり、参加リードはホットリードの可能性を秘めます。
ここに集合だけでなく、ワン・トゥー・ワンの個別セミナーを実施することも、
リード品質を高める絶好の機会となります。
開催をWebサイトやブログ、またメルマガで告知し、参加集客の促進を図りましょう。
※セミナーページバナー配置配置

08. 展示会・イベント招聘

製造業、IT・システム、商社、Web系など、
展示会やイベントは都内はじめ全国で頻繁に開催されており、
出展企業は声高にWebやメルマガ、ブログを活用し、情報発信したいものです。
事前申込の末、自社ブースへの来訪・名刺交換から、現場商談へ進展し、
その後本格商談へと前進。
このイベントはBtoBならではのビジネス機会であり、
リード確度を高める育成策であることは、間違い無いといえるものです。

09. 無料相談会

期間限定やシーズン毎に、また製品・サービスのリニューアル・モデルチェンジ、
これらの機会をうまく活用し、無料の個別相談会を開催するものです。
ターゲットのBtoB企業では、むしろハードルを下げた姿勢が好感を持たれ、
希望企業もほとんど抵抗なく申し出してくれるでしょう。
このセッティングをリード獲得・育成の手段にしない手はありません。

5. BtoB新規開拓を成功させる心得と秘訣15項目

ではここでBtoBで新規開拓をするための心得ておくべき、大事な要件をご紹介しておきます。

01. 『社内で体制をつくる、PTや専任者の選定』

何と言ってもまず最初にやることは、社内で有志を募るか、
上席の方がやる気のある若手社員を指名して、社内プロジェクトチーム(PT)を結成しましょう。
下表のように、まずは一次選任として、
営業、情シス、広報、広告宣伝、マーケティングなどの各部門1〜2名づつ、
その中から、チームリーダーを決めましょう。

営業部門 営業組織が複数部門が存在する場合、各部門から代表者を選定する
広報担当 オウンドメディアのコンテンツ視点
マーケティング担当 SEOやコンテンツマーケティングのWebマーケティング視点
情報システム Webサーバー管理・サイトテクノロジー・セキュリティ視点
広告宣伝担当 Web広告、各種オフライン広告視点
チームリーダー PTメンバー全体からキーマンを選定

02. 『WebのEC知識を最低限持つ』

PTを結成したら、各人がECを成功させるためのWebへの基礎知識を持ちましょう。
SEO、コンテンツマーケティング 、コンテンツSEO、ペイドメディア(有料広告)、
またそれらを投入してもリード(見込み客)に理解や共感、ファンになってもらう、
或いは唸らせるに値するコンテンツや記事の品質とは?PTメンバーはしっかり意識を共有しましょう。

03. 『EC-Web制作費やSEO等の運用費の概算を社内承認』

どのようなECスタイルが自社に適しているか、
それに予算、実現までのロードマップを策定してPTで共有し、意思の統一を図ります。
その上で、SEO、コンテンツマーケティング 、コンテンツSEO、また広告費等、
上席に大まかな予算提示でコンセンサスをとっておきましょう。
この時点で、まだ業者見積が無く、制作予算が立たない場合、
弊社「制作費ガイドライン」を参照してください。


04. 『Webはリニューアルが前提条件!』

BtoB新規開拓目的のEC化は、Webのリニューアルが必須です。
現行サイトを何とか一部チューニングして何とか、という考え方は捨てましょう。
何と言ってもSEOやコンテンツマーケティングを推進し、リードを獲得しようという計画の場合、
その旗艦たるWebサイトの品質がそれに耐えうる、
またターゲットと決めたリードの共感を得て、その次に来る審査に耐えうるものか?
この視点が非常に重要であるためです。

05. 『Web制作会社・運用会社選びは慎重に』

狙い目のWeb会社は統合型Web会社

そして次に、非常に重要なWeb会社の選定です。
やはりこの業者選びの如何がBtoB企業としての船出を大きく左右します。
何と言っても“旗艦”となるコーポレートサイト等のWebサイトづくりです。
そのコンテンツ、デザイン、機能性の三拍子揃った品質がターゲットとするユーザーだけでなく、
SEOで上位ランクを目指す検索エンジン、つまりGoogleへのアピールへとつながるわけです。
さらにリリース後から始まるマーケティング施策までしっかりケア、サポートしてくれる、
つまりWebプロデュースからマーケティングまでインテグレーションを実現できる、
統合型Web会社が狙い目です。

Web会社を選ぶ方法

業者選びは大きく3つの方法があります。
1つ目は、知り合いや社員の紹介です。
2つ目は、Google検索で物色。
3つ目は、従来から取引している業者。
これらですが、やはりオススメは2番目のWeb検索です。キーワードを固定せず、
PTのメンバーの裁量に任せて検索物色すると、多様な業者をピックアップできます。

リストアップして面談・業者決定

候補リストができたら、実際に面談の機会を持って自社のオリエン、業者の見解、
その後に提案・見積を受けます。
その際事前に「RFP」(プロポーザル・フォー・リクエスト)を作成しておき、
面談の機会にそのRFPをもとにオリエンすると、業者に意思が強く刷り込まれます。
自社の希望とするBtoB新規開拓をWebで実現できそうなWeb会社、
自社の持つ予算感と乖離の無い業者、に絞り込み最終決定すると良いでしょう。
少なくとも、ウチは実績豊富ですよ、こんなことできます、あんなことできます……
このような形式的要件ばかりこだわるWeb会社は避けたほうがよいでしょう。
PT皆の合意を中心に、主観を排し、まずは正統派の業者を選ぶことが求められます。

コラム|業者選びのコツ?
このBtoB新規開拓をWebで実現させるための業者選びですが、Web制作業者とWebマーケティング会社に分けて取り組むことも選択肢です。
ただできれば両者を一体的にサービスしている業者が好都合であり、シームレスに自社の意思を実現でき、Web制作の上流からWebマーケティングの下流まで、一気通貫でいけること。
そのためにもWebプロデューサー、デザイナー、マークアップエンジニア、コーダー等に加え、
Webマーケティング担当やコピーライターの存在をきちんと担保し、キャスティングできることが条件です。
ただなかなかこの両者をインテグレート(統合)して実現できるWeb会社は、そんなに多くはありません。 業者選定の際は、どういう会社が自社に相応しいか、慎重に見極める必要がありそうです。
ただ少なくとも費用が安価だからといって、個人のフリーランスに委託、というのは避けましょう。
廃業などにより、連絡不通になり困っている企業からのご相談はあとを絶ちません。

06. 『SEOやマーケティング策を事前に仕込み』

制作業者が決定して、いよいよWeb制作着手ですが、その前に重要な作業があります。
WebでBtoB新規開拓を行う場合、ほぼ100%レベルでSEOが必須ですが、
これにコンテンツマーケティングやコンテンツSEOを関連づける作業です。
この共通項となるSEOは、サイトのコンテンツに関連するキーワードが決め手であり、
この時点で対策キーワードとなる検索マーケットの調査、
またそこにランキングされている検索競合サイトのリストアップし、
その競合サイトをつぶさに研究・分析しましょう。
つまりWeb制作着手前からの検索市場の実態調査です。
これをこれから制作に入るWebと強く関連づけ、サイトコンテンツの設計を行なってください。
もちろんこの作業はWeb会社主導となりますが、ここをしっかりイニシアティブをとってもらうよう、
明確に意思を伝えておきます。

07. 『制作するWebは独自性・専門性・付加価値が決め手』

Web制作会社が決定したら、いよいよその旗艦となるWebサイトの制作に着手します。
ここからはPTで決定した制作委託するWeb会社に委ねられます。
BtoB新規開拓を目指す旗艦サイトに求める重要なポイントは、
単に企業広報や採用、それでできれば商用的要素があればいいと言う、
一般的なコーポレートサイトとは大きく異なることです。
前項05で言及した通り、SEO、コンテンツマーケティングの要素はしっかり反映させたサイトづくり。
その要素を反映させ、さらにその品質は『独自性』『専門性』『付加価値』が重要です。
これによりGoogleのガイドラインをクリアした記事品質が確保され、
検索上位にランキングされやすくなります。

08. 『Web会社へ全てお任せはダメ!』

Web制作を委託するWeb会社はWebづくりは専門ですから、十分に任せていいと思いますが、
全てを委ねてしまう、ということは避けましょう。
業者によっては担当したプロデューサーの主観を優先することがあったり、
あまり発注者の意見を聞いてくれず、結構強気の行動をとる、
などといったことは少なくありません。しっかりPTで監視することが重要で、
そのためにも事前に業者へ求める要件を明確に定義し、その旨業者に伝えておくべきでしょう。

09. 『リリース前にリード獲得のための仕掛けやツールを準備』

SEOやコンテンツマーケティングを確実に実践し、より高い効果たらしめる手段として、
リード獲得のための施策やツールが必要です。
その手段は業種や取扱い製品・サービスの違いによって異なり、多様に存在します。
その代表的なのが、
ホワイトペーパー請求・ダウンロード
メルマガ配信のための登録
資料請求・ダウンロード
展示会・イベント案内と招聘
セミナー開催と招聘
トライアル版導入・試作品対応
これらいずれもユーザー登録をマストにし、顧客情報収集に活かします。

コラム|リードの管理・育成ツール
様々なツールがありますが、問合せをはじめ、得られたコンバージョンを記録し、社内・部門で共有するためのツールとして、グループウエアがあります。
カスタマイズができると行動や商談の進捗管理ができるものもあります。
またリニューアルサイトにトラッキングコードというソースコードを組み込んでおくと、ホワイトペーパーの申込み、資料請求ダウンロード、セミナー参加者のIPアドレスと紐づけられ、そのユーザーのサイトへの再訪問をホットリードとして通知をしてくれる、という優れもののツールです。
顧客データとしても活用できるものもあるので、前述グループウエアとしても代用できます。
次にSFAです。コンバージョンで顧客情報をレコードしておき、社内共有するのはグループウエアと共通ですが、このSFAは営業パーソンの活動状況の報告により、商談毎の進捗管理をシステマチック行うツールです。
この時点で導入の検討をします。ただ少なくともグループウエアだけは当初より導入すべきでしょう。

10. 『目標を持つ』

BtoB新規開拓の目標を持ちます。
その目標にはプロセス目標と最終ゴール目標の2つの指標で管理していきます。
プロセス目標はKPI(Key Performance Indicators)、
結果目標はKGI(Key Goal Indicator)といいます。
KPIはコンバージョン件数、ダウンロード件数、対策キーワードの順位、
またGoogle Analyticsなどのサイト解析状況を示す数値などの目標。
またBtoB企業の場合、KGIは最終成約件数、受注額となります。
何と言ってもBtoB新規開拓で大掛かりにプロジェクトを実施しているわけですから、
このKGIに執着して取り組むことが大事です。しっかりこだわりましょう!

11. 『リリースしてからがいよいよ本番』

WebによるBtoB新規開拓の全てはここからはじまります。
結果が出せるのか、出せないのかは、これまでの事前準備にもかかっているし、
まさに本番突入、これからの運用管理の如何にかかっていると言えます。
“細工は流々、仕上げを御覧じろ”というところでしょうか。
ここを起点にBtoB新規開拓を企業の成長に貢献できることを目指し、研鑽してください。
GoogleサーチコンソールやGoogle Analyticsの登録をマストで行ってください。

12. 『コンテンツSEOのブログ執筆を磨く』

コンテンツマーケティング 、SEO、もしくはそれらを絞り込んでコンテンツSEOを行う場合、
その重要なリードとのコンタクトポイントとなるブログ執筆を開始します。
このブログも事前の計画段階で記事執筆計画を立てておき、執筆開始してもいいですが、
サイトリリース前に何本か執筆しておけば効果的です。
このブログは非常に戦略的で、SEOと絡めて展開するべきものです。
それだけにターゲットとするユーザーのインタレストや求める情報を精査し、
彼らに共感や期待感を抱かせる記事品質が求められます。
ブロガーとしてモノ書き力を磨くこともお忘れなく。
外部委託も選択肢ですが、これは独自性・専門性という観点からライター選びには苦心しましょう。

13. 『有料広告の手配』

計画に有料広告出稿がある場合、リリース前から手配しておきましょう。
特にリスティングやりターゲティング等のWeb広告は、リリース直後から投入したいもの。
リスティング広告は検索連動型広告ですので、
旗艦のWebサイトやブログ記事のSEO効果が発揮できるまで、
リード獲得つなぎ対策としても大変有効です。

14. 『検索順位チェック・反響管理は日常業務に』

PTメンバーで結成の際に役割分担がなされたと思いますが、
問合せ、資料請求、メルマガ申込み等のコンバージョン・反響の受付・記録担当は、
おそらく専任者というより、本来の業務との兼務ということでしょうから、
そこが中途半端にならないよう、無責任な対応にならないよう、PT皆で共有しましょう。
また検索上位表示を目指す対策キーワードの順位チェックは週一程度は行います。
というよりむしろ、気になってしようがないくらいの本気度が欲しいものです。
上位表示はキーワードの難易度によって異なりますが、2ヶ月から半年は覚悟、
また上位表示されないケースだって稀なことではありません。
しっかりと経過観測をして、しかるべき対応策のアドバイスをWeb会社からも受けましょう。

15. 『PTで効果検証しPDCAを回す』

PTメンバーで定期的な報告会議開催

記録している日常観測のコンバージョンや検索順位経過について、
一定期間ごとにPTで効果検証の機会を持ちましょう。
対策キーワードの検索順位経過を見るSEO効果、
Web反響、コンバージョンの件数経過、
GoogleサーチコンソールやGoogle AnalyticsのKPI数値確認、
まずこれらの数値検証をきっちり行い、各数値が前述した目標数値に対しどう推移しているか?
特にショートしている場合、目標に程遠い場合、
その数値に潜む問題状況をあぶり出す必要があります。Web会社の的確なアドバイスを請いましょう。

営業パーソンの商談に潜む問題点

これに合わせ忘れてはならないのが、営業パーソンのフィードバックです。
問合せコンバージョン後の実際の商談結果や進捗状況を報告してもらいます。
その重要性はBtoB新規開拓のクロージングをさせるフェーズですので、実は非常に大事なのです。
目標達成させるための条件を満たしたリードを獲得できているのか?
営業パーソン報告に、実は様々な問題点、改善点が潜んでいます。
例えば、

    ◎低価格でガツガツしたリードと出くわすことがよくある
    ◎価値観を共有できないリードが多数いる
    ◎短納期を譲らないリードが多く、納期対応をウリにする他社が受注
    ◎単に見積比較だけのリードが多く、ほぼ価格で他社へ流れている
    ◎情報収集段階のリードがほとんど

以上のケースは、営業パーソンの活動結果からでないと得られない情報ばかりです。
そもそもこれらのリードは、自社の特徴を理解し、対応力に期待しての問合せでは無い。
これらの情報をもとに次の一手として活かすため、
営業パーソンのフィードバックにより、問題点の炙り出しをし、
Webサイトの改善、SEOやコンテンツマーケティングの改善につなげていきましょう。

6. まとめ

BtoB企業のリード獲得とリード育成術、それを弊社の独自理論で語る記事でしたが、
BtoBの新規開拓を実行する上で、その市場規模、市場成長性を踏まえ、
今取り組まなければ遅れをとる、
さらに既存客は2〜3割も減るから!執拗に新規開拓をしなければならない!
ということがおわかりいただけたと思います。
SEOやコンテンツマーケティングなどの仕掛けで、
リードにとってタイムリーでありがたい情報やデータの提供は、
一気に購買候補業者としての確度向上を遂げていく。

この全てに通底する要素が、痒いところに手が届く、お役立ち精神、
これをWebで実現していくスキームです。

このBtoB新規開拓が、御社の成長エンジンになるべく、この記事を参照され、
新規開拓チャネル構築に貢献できることを願うものです。

このBtoB新規開拓のリード獲得・リード育成を導入ご検討の場合、
検討中でもっと詳しい話がお聞きになりたい場合は、以下よりご相談ください。
またWeb制作からマーケティング導入までの弊社サービス内容を網羅した、
ホワイトペーパーも準備していますので、合わせてご利用ください。
心よりお待ち申し上げております。


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