公開日:2026.10.01

サイトリニューアルで検索順位を落とす原因の多くは、移行の設計にあります。
本記事では、URL設計と301リダイレクト、構造化データとインデックスの引き継ぎ、公開前後の確認手順を実務の順で解説します。
発注前に決める6つの基準の全体像は、総合ページ「ホームページリニューアル」をご覧ください。
リニューアルで検索評価が落ちるのは、デザインを変えたからではなく、旧URLの評価を新URLへ引き継げていないからです。
引き継ぎに必要なのは、旧サイトの全URL一覧、新旧の対応表、301リダイレクトの設定、内部リンクの張り替え、構造化データの再実装の5つです。
公開直後はインデックス状況とリダイレクトの実機確認を行います。
これらは制作会社に任せるのではなく、発注要件として明記します。
MENU
発注前に決める6つの基準と、リニューアルの全体像を見る
関連おすすめ情報
ホームページ制作専科
サイトリニューアルのあとで、検索からの流入が減ったという話は珍しくありません。
その原因を「デザインを変えたから」と考える方もいますが、多くの場合、原因は別のところにあります。
検索エンジンは、ページごとに評価を積み上げています。
リニューアルでURLが変わると、検索エンジンから見れば、評価を持った古いページが消え、評価のない新しいページが現れた状態になります。
旧URLから新URLへ評価を引き継ぐ設定がなければ、デザインがどれだけ良くても順位は落ちます。
反対に、URLの対応とリダイレクトが正しく設定されていれば、見た目を大きく変えても評価は引き継がれます。
もう一つの原因は、リニューアルでページや文章を減らすことです。
検索で評価されていたページを削除したり、内容を大きく削ったりすると、そのページで獲得していた検索語での表示を失います。
Googleは、サイトの移転中は掲載順位が一時的に変動することがあり、中規模のサイトでは新しいURLへの切り替わりに数週間以上、大規模なサイトではさらに長い時間がかかるとしています。
そのため、公開直後に問題がなくても、数週間たってから順位の変化が表れることがあります。
公開後もしばらくは、検索の状況を見続ける必要があります。
検索評価を引き継ぐための中心となる作業が、URLの対応付けとリダイレクトです。
次の5つの手順で進めます。
最初に、今のサイトにあるURLをすべて一覧にします。
CMSの管理画面、サイトマップ、アクセス解析、Search Consoleなどから集めます。
ページだけでなく、画像やPDFなどのファイルのURLも含めます。
検索やほかのサイトのリンクから、ファイルに直接アクセスしている人がいるためです。
あわせて、アクセスの多いページ、検索で上位に表示されているページ、ほかのサイトからリンクされているページに印を付けておきます。
旧URLの一つひとつについて、新しいサイトのどのURLに対応させるかを決め、対応表にします。
内容を統合したページは、統合先のURLに対応させます。
対応先のないページを、まとめてトップページに転送するのは避けます。
Googleは、多数の古いURLを関連性の低い一つのURL(トップページなど)へ転送すると、利用者を混乱させ、soft 404エラーとみなされる場合があるとしています。
削除して対応先がないページは、404または410を返すようにします。
対応表に沿って、旧URLから新URLへ301リダイレクト(恒久的な転送)を設定します。
Googleは、技術的に可能であれば、サーバー側での恒久的なリダイレクト(301や308)を勧めています。
転送は、旧URLから最終的な新URLへ直接行います。
旧URL、中間のURL、新URLと何段も経由する「リダイレクトのチェーン」は、表示が遅くなるうえ、ブラウザによっては正しく転送されないためです。
新しいサイトの中のリンクが、旧URLを指したままになっていないかを確認し、新URLに書き換えます。
リダイレクトがあれば旧URLのリンクもたどれますが、転送を経由する分だけ表示が遅くなります。
あわせて、各ページのcanonical(正規のURLを示すタグ)が、新しいURLを指していることを確認します。
公開後、対応表のURLを実際に開き、正しい新URLに転送されるかを確認します。
URLが多い場合は、ツールを使ってまとめて確認します。
存在しないURLに転送していないか、転送が何段も経由していないかを特に確認します。
移行で何が失われ、何が失われないのかを整理しておくと、どこに力を入れればよいかがわかります。
| 区 分 | 内容 |
|---|---|
| 失われないもの | 301などの恒久的なリダイレクトを正しく設定したページの評価。Googleは、恒久的なリダイレクトによってPageRank(リンクの評価)の損失は生じないとしています |
| 失われるもの |
|
| 一時的に揺れるもの | 新しいURLに切り替わるまでの掲載順位 |
リダイレクトを正しく設定すれば、評価は引き継がれます。
失われるのは、設定しなかったところと、削ったところです。
リニューアルでページを整理するときは、検索で評価されているページを削っていないかを、対応表で確認します。
URLとリダイレクトのほかにも、公開のときに引き継ぐものがあります。
構造化データは、ページの内容を検索エンジンやAIに伝えるための情報です。
会社情報、パンくずリスト、よくある質問などを構造化データで記述している場合、新しいサイトのテンプレートで作り直す必要があります。
CMSやテンプレートを変えると、構造化データが抜け落ちることがあります。
旧サイトで記述していた内容を一覧にし、新しいサイトでも同じ内容が出力されているかを確認します。
新しいURLを載せたサイトマップを作り、Search Consoleから送信します。
Googleは、サイトマップを送信すると新しいURLの検出にかかる時間を短縮できるとしています。
あわせて、多言語のページがある場合は、言語の対応を示すタグも新しいURLに更新します。
公開後は、Search Consoleで新しいURLがインデックスに登録されていくかを確認します。
順調に移行していれば、旧URLの登録が減り、新URLの登録が増えていきます。
開発中に入れた検索除外の設定(noindexやrobots.txtのブロック)が残っていると、新しいサイトが登録されません。
公開の時点で、必ず外します。
移行の確認は、公開前、公開直後、公開1か月後の3回に分けて行います。
リダイレクトは、公開後すぐに外さず、長く残します。
Googleは、リダイレクトを一般的に1年以上保持するよう勧めており、利用者の観点からは無期限に残すことも検討するよう求めています。
公開後に順位や流入が落ちた場合は、次の順に原因を切り分けます。
| 確認すること | 見るところ |
|---|---|
| 1. 検索除外が残っていないか | noindex、robots.txt |
| 2. リダイレクトが正しいか | 旧URLの転送先、404の件数、転送の段数 |
| 3. 評価されていたページを削っていないか | 対応表と、公開前の検索語ごとの表示 |
| 4. 内部リンクとcanonicalが新URLを指しているか | サイト内のリンク、canonicalタグ |
| 5. 切り替えの途中ではないか | 公開からの経過期間、インデックス登録の推移 |
1から4に問題がなければ、切り替えの途中である可能性があります。
Googleも、移転中の順位の変動は通常のことで、時間とともに安定するとしています。
原因がわからないまま、慌ててURLやリダイレクトを変えると、かえって切り替えが遅れます。
まず上の順に確認し、問題のあるところだけを直します。
SEOの施策そのもの(キーワードの選定やコンテンツの改善)については、SEO対策のページでご紹介しています。
移行のあとに取り組む、SEOの施策をご紹介しています。
関連おすすめ情報
ホームページ制作専科
サイトリニューアルで検索評価を落とさないためには、旧サイトの全URLを洗い出し、新旧の対応表を作り、301リダイレクトを旧URLから新URLへ直接設定し、内部リンクとcanonicalを新URLに張り替えることが必要です。
公開のときには、構造化データとサイトマップを引き継ぎ、検索除外の設定を外します。
これらの作業は、制作会社に任せきりにせず、発注要件として要件定義書に書いておきます。
書かれていない作業は、見積にも含まれないことがあるためです。
検索評価を守る移行は、ホームページリニューアルを発注する前に決める6つの基準のひとつです。
要件定義、見積の内訳、制作会社の見極め、CMSと保守を含めた全体像は、総合ページで確認できます。
リダイレクトは、いつまで残せばよいですか?
Googleは、一般的に1年以上保持するよう勧めています。
ほかのサイトからのリンクが旧URLを指している場合もあるため、利用者の観点からは、無期限に残すことも検討します。
301リダイレクトで、検索の評価は下がりませんか?
Googleは、301などの恒久的なリダイレクトによってPageRank(リンクの評価)の損失は生じないとしています。
ただし、新しいURLに切り替わるまでのあいだは、掲載順位が一時的に変動することがあります。
URLは変えないほうがよいのでしょうか?
変える必要がなければ、URLを変えないほうが移行の作業は少なく済みます。
URLの構造を整理したい、CMSを変えるといった理由で変える場合は、対応表と301リダイレクトを準備したうえで変更します。
削除したページのURLは、どうすればよいですか?
内容を別のページに統合した場合は、統合先のページへ301リダイレクトします。
対応するページがない場合は、404または410を返すようにします。
対応先のない多数のページを、まとめてトップページへ転送することは避けます。
公開後、どのくらいで順位は安定しますか?
Googleによれば、小規模から中規模のサイトで大半のページの移転が反映されるまでに数週間、大規模なサイトではそれ以上かかります。
そのあいだの順位の変動は通常のことで、時間とともに安定するとしています。
検索評価を守る移行は、ホームページリニューアルを発注する前に決める6つの基準のひとつです。
全体像は、総合ページで確認できます。
発注前に決める6つの基準と、リニューアルの進め方を解説しています。
関連おすすめ情報
ホームページ制作専科
移行の作業は、要件定義書に書いてはじめて見積に含まれます。
進め方の全体の中で、移行をどこで準備するかもあわせて確認できます。
社内の体制づくりから公開まで、リニューアルの手順を解説しています。
関連おすすめ情報
ホームページ制作専科
移行の作業を、要件定義書とRFPにどう書くかを解説しています。
関連おすすめ情報
ホームページ制作専科
検索評価を守りながらリニューアルしたいとお考えの方へ。
既存サイトの状況をお聞かせください。

アイムアンドカンパニー株式会社 〜設立1999年、創業27年目を迎える〜
代表取締役社長
1956年生まれ 福岡県出身|九州産業大学卒業
江崎グリコ株式会社にて九州支店販売企画課長、本社営業本部営業企画グループ長を歴任し、セールスプロモーション、広告、マーケティングに携わる。TV広告連動のSP展開では、大手広告代理店への発注責任者も務める。
脱サラ後1999年福岡で有限会社オフィス・アイムとして独立、2012年にアイムアンドカンパニー株式会社に組変・社名改変、恵比寿、渋谷から現在の港区赤坂に移転、現在に至る。
同社では黎明期より代表ながらデザイナー、アカウントプランナー、プロデューサーのマルチプレイヤーを務める傍ら、2000年にはオウンドメディアのパンフレット専科の立ち上げからSEOマーケティングを実践主導、リード獲得のWebチャネル確立に25年以上のSEOキャリアを持つ。
獲得した顧客には沖電気、三井化学、ユニ・チャーム、ブリヂストン、日亜化学工業、伊藤忠商事などの大企業はじめ、慶應義塾、早稲田などの総合大学、また古巣の江崎グリコも含み、制作実績は3,000作品に昇る。創業30年に向け、AI新時代のオウンドメディア運用を代表自ら先導する。