2018.06.10

BtoBのWebづくり-02 / エッセイ第四號【脱線編】

リードナーチャリングの鑑!

スイマセン!

今回はまた脱線してしまいます。
前回の第参號でBtoBネタを9回にわたって語ると宣言していましたが、
実はどうしても早速語っておかねばならぬ、
「リードナーチャリング」のお手本のようなエピソードが弊社内で発生したため、
割り込みの暴挙をご容赦ください m(_ _)m

因みにこのリードナーチャリングは、
本エッセーの第8項目で「無頓着なリードナーチャリング」で語る予定でしたが、
今號でバンスさせてください。

アッ!バンスは前借りとか先食いです。
JAZZ歌劇の「上海バンスキング」のそれです。古典の例えでスイマセン…

前置きはさておき、
このリードナーチャリングは、
「見込み客醸成」とか「有力ユーザーの育成」と言えますが、
皆さんご存知と思います。

もしご存知で無い方がおられたらのために、
プチ蘊蓄です。
新規ユーザー、或いは既存客の新規案件において、
中長期のスパンで種々の施策を講じ、
確度の高い見込み客に育成していく営業行為の事です。
特に新規ユーザーの場合、
Webや広告を介した集客の段階から始まります。

話を元に戻して、
弊社のシニア社員により、2017年初頭からほぼ1年間ほどかけて、
弊社クライアントのWeb案件受注にこぎつけたケースです。
ただこれだけでは、
別にここで私が声高にのたまうほどのことではありませんが、
世に語られるリードナーチャリングを地で行くようなケースだったので、
ここで紹介したい欲求に急遽かられたのであります。

さらにWebづくりに直接関係ねーじゃねーか!
とのお声も聞こえてきますが、
これはこのエッセーの趣旨、
「Webビジネスでのお役立ち」ということから許容とお考えください。

先ほど前置きはさて置き、と言ってたじゃないか!速くヤレ!との怒号。
異議ナーシ!

では可及的速やかに本題に。

そのクライアントは以前弊社にて採用案内パンフレットの制作を承っていましたが、
弊社アカウント部門のシニア社員が、
定期訪問をきっかけにWebリニューアルを持ちかけたのでした。

それは様々な理由からです。
まず企業サイトのデザイン性やUI(ユーザインタフェース)が一世代前のものであること。
それが成熟企業としてのプレステージとでも言いますか、
現状の企業価値を反映できていないこと。
また採用活動に力を入れているのに、採用サイトとしてはとても寂しい状況にあること。

これらのことからのシニア社員は、
なんとか企業サイト・採用サイトのリニューアルにより、
これらの問題解決を図りたい、という一念から、
このクライアントへのアプローチ=「リードナーチャリング」の幕は切って落とされたのでした。

まずファーストセッション。

ジャブ程度の滑り出し。
いきなり「Webをリニューアルしましょう」と、テンションMAXで攻めるのは青い。
シニアたるべきものがやる所作ではない。

以前制作した採用パンフレットのアンケートの体で、
まずはソフトランディング、人事採用担当者のアポを取り付けました。
ご多聞に漏れず採用活動は苦戦している模様。
その会話中にWebネタも忍び込ませ、それとなく情報収集。
結構話も盛り上がり、
すかさず社内のWeb担当者も聞出し、
今後も情報交換する機会を継続的に持つことで、その日はお暇しました。

セカンドセッション。

2ヶ月後、馴染みになった人事担当者にTEL連絡。
欲しい人材を獲得するWeb活用術、
などと称して「Webご担当者も同席の上、いかがでしょう?」
先方担当者も採用は懸案事項でもあり、快諾いただきました。

シニア社員はこの際、弊社のWebプロデューサー(以下WP)も同伴の上、
少し話を前進させてみよう、と。
とは言え、まだ攻め方始め!ではない。
WPにより少々専門的視野から採用サイトのあり方、
さらにWeb全般の現状課題を先方から引き出す。
当日はその範囲にとどめたが、先方は少々前のめりになってきた模様。
次回は1ヶ月後、ヒアリング含め改善提案まで行う約束を取り付けたのです。

サードセッション。

今回のアポ取り付けの際、何と!先方では4~5人が同席とのこと、
社内でのWeb改編の気運の高まりから、プロジェクトチームを結成するに至っていました。
席に着いた2人はまとめた資料やデータを配布しながら、
相手チームの温度上昇を肌で感じたのでした。

彼らクリエーターの勘とでも言いましょうか、
この事態を読んだ2人は、スローペースからギアチェンジする作戦に急遽変更、
件のごとく、現行Webサイトは成長企業の身の丈に合っていない事を切々と説いたのです。
ここにはチーム皆さん大いに共感されました。

さらにこの場面で明確に要件定義するため、
企業・CI理念・製品・社風・人材…等々のヒアリングを展開、
いわゆるファシリテーション手法により、
強みと課題をクライアントに自己認識させる、
いわゆるカウンセリング的アプローチです。

先方チームはかなりボルテージが上がってきました。

ただし!ここで一気呵成に結論に行かないのが、やはりリードナーチャリングの大原則。
BtoBは社内決済システムの中でしか意思決定はできません。
いくらチームメンバーが盛り上がっても決裁権はありません。

そこでWPがジャストアイデア!

その席上持ち掛けたのが、
弊社で毎月開催しているWebセミナー「成功するWebリニューアルの秘訣」への招聘。
何と美しいテーマだあ!ドンピシャ!
約1か月後に予定されています。
チームのキーマンには、上席同伴でご参加されることをサジェスト。

さらに登壇はWP本人ときているから、
そりゃあもう、細工は流々、あとは結果を御覧じろ、ってなもんで。
スイマセン、チョット悪乗りし過ぎました。
↓このエッセーの下にもセミナー案内バナーがあるので興味のある方はどうぞ↓

そのMTGの2~3日後、
上席の方を含め3名でのご出席を申し込まれました。

セミナー終了。
受講後の相談会も3名でご利用されました。
そこで正式なプレゼンテーションの場を要請され、
その約1か月後、
提案書・サイト設計案、そして見積書を持参したプレゼンの後、
社内稟申を経て、見事正式にご発注!

いやあ、シンドイです。

でもどうでしょう?
リードナーチャリングをシンプルにオーガニックに実行した典型例ではありませんか!
確かにもっと高度でシステマチックに運用する、
例えば、
オウンドメディアへの集客策、
メルマガマーケティング、
資料請求、
ホワイトペーパーダウンロード、
展示会招聘、
個別相談会…等々、
これらを複合的に機能させていくのが、言わば本流でしょうか。
比較すると件のケースは確かに原始的であり、アナログチックですよね。

でも必ずしも器=モノだけではないのです。
ユーザーをエスカレーターに乗せ、
徐々に見込み客へと醸成していき、
目指すフロアにスムーズに到着させることが目的です。

むしろコトの品質と、
人間臭さのあるFace to Faceのコミュニケーションに適性があれば、
迷わずそれを選択すべきです。

採用サイトリリースの後、
コーポレートサイトまでありがたい波及となりました。

最後に実は、何とこの間コンペチタの話は一切なく、
ほぼ一本釣りのレアなケースを引き出したことも、
このアプローチならでは、ということではなかったでしょうか。

長くなりました。
ではまた!