2018.07.05

BtoBのWebづくり-04【BtoCと何が違うのか?】/ エッセイ第六號

BtoCと何が違うのか?

「C」が「B」的になってきた…

本項に入る前にちょっと触れておきたいことがります。

第参號にて言及したBtoBとBtoCの違いで、
看板背負ってる組織「人」と、
何のしがらみも無い、スタンドアローンの個「人」、が大きな相違点。
と申し上げました。

SNS、口コミブログ、LINE、Twitter等が普及してきた昨今で、
実は衝動がちの個人が、客観的且つ多様な情報を入手できる環境となり、
そのために購入の際に冷静な判断をもって、
その是非を検討することが可能となったようです。

サイト上には口コミサイトやまとめサイトが多数あり、
TwitterやFacebookではコミュニティの中で意見を収集でき、
LINEで仲間に聞いてみる、
さらには店頭で現物を見定め、スマホを撮り、
自宅に帰りネットで購入、というオムニショッピング等々、
複数の商品選択肢の中から、失敗しない買い物、
或いは場合により購入断念という選択肢をも提供してくれるのです。

まさにインターネット・SNS時代、個人ショッピングのダイバーシティによって、
これから語っていこうとするBtoBの取引考察について、
実は「C」の心構えによっては、
「B」ユーザーに近い概念になってきたとも言えるようです。

ただ大きな相違点は依然として存在しますし、
それは個人はいくら衝動買いしても、
誰からも責任を問われることはありませんが、
「B」はえらいことになります。エゲツなくです。

AIDMAとAISASモデル

当ホームページ専科の本稿、
「コンテンツ・マーケティング」の、
「03. BtoBユーザーは「AIDMA」や「AISAS」だけでは動かない」でも言及していますが、
この「AIDMA」や「AISAS」は、
人々の購買行動の意思決定プロセスを理論体系化し、
人が商品やサービスと巡り会い、購入に至るまでの行動や心理状況を捉え、
それをマーケティング施策や販売活動に活かして行こうというモデルです。

「AIDMA」は、
Attension/注意、Interest/興味・関心、Desire/欲求、Memory/記憶、Action/行動、の頭文字を集合させたもの。
「AISAS」は、
広告代理店の電通さんによって提唱されたモデルで、
AIDMAをベースに、インターネットの普及時代で適合化させたモデルです。
Attention/認知・注意、Interest/興味・関心、Search/検索、Action/行動、Share/共有、の頭文字の集合体です。

何となくわかりますよね。
このいずれも個人ユーザー、いわゆる「C」を対象とした行動モデルです。

「ASICA」モデル

それらのモデルに対し、
「ASICA」という意思決定モデルがあります。これは、
Assignment/課題、からはじまり、Solution/解決、Inspection/検証、Consent/承認、のプロセスを経て、はじめてAction/行動、に至るんです。

「アシカ」です。

カットス・クリエイティブラボの河内英司氏が提唱しているモデルで、
当方も賛同している理論です。

このプロセスの景色を見ればお分かりと思いますが、
「課題」をはじめ「検証」や「承認」やと、どうもうるさそうな言葉が並んでいます。

実はここが「AIDMA」や「AISAS」と大きく異なる点なのです。

このモデルが提唱している企業組織の論理、
つまりきちんと社内で審査・評価し、導入適正を問い、
社内決済・凛申を視野に置いたプロセスです。

具体的にそのプロセスを説明します。

まず社内で様々な「Assignment/課題」や問題が発生する。
例えばそれは半導体工場の環境問題、食品会社の衛生問題、
システム会社のセキュリティ問題…等々、
企業では何らかの問題や課題を、常に抱えていると言えます。

次に企業はその直面した問題や課題を「Solution/解決」すべく、
設備投資や製品・サービス購買という解決策を求めて、
Web検索により選定された業者や、
既存の取引業者・紹介業者により提案・見積等の機会を持つ。
昨今では複数社によるコンペティションが、
事実上一般的となりまたね。

そこで解決策の方向性付けや絞り込みがなされ、
次の「Inspection/検証」に移ります。
導入シミュレーションやデモンストレーションの実施、
他社導入事例の評価、
コストパフォーマンス評価等々、
企業は導入の有効性や適正について、あらゆる角度から検証します。

以上の結果から、
解決手段の決定や提供する業者決定を踏まえ、
「Consent/承認」段階へと移っていきます。
これは言わずもがな社内稟議です。
前項までで得られた数値・データ等の情報を定量・定性で稟議書に認め、
社内稟申プロセスへと向かいます。
決裁権者の担当役員や代表者の所まで来て「承認」です!

あ〜しんどい…
やっとこれで「Action/行動」に移ります。
導入や購買です。

このように、
BtoBはめんど臭い!
看板が重いんです。
導入するモノ・サービスによって、また投資額によっては、
数十人の社員が関与しなければ、
ことを進めることができない場合も。

もちろんすべからくこの縛りを常に受けるのではなく、
その案件の属性、規模や影響度、投資額によって、
また企業属性によって、その違いはあるかもしれませんが、
「C」の場合と異なり、
担当者一人で購入を決定することはご法度ですし、
決裁者の決済を経ないと結論は出せません。

もしその社内の掟を破り、
独断専行の狼藉をしたあかつきには、
社内の厳しい懲罰委員会にかけられ、
果ては市中引き回しの上、獄門…

まあ、程度によっては推して知るべしですね。

今回はここまでです。

では次號で、
「BtoBのWeb集客」を語っていきます。