採用ホームページ - 01|採用ホームページの効果的運用

1.採用ホームページの要件や運用

新卒採用戦線と経団連指針

昨今の売り手市場における新卒採用戦線の過熱ぶりは、企業の人事・採用担当者にとって大変なアゲインストでしょう。
経団連の示す「採用選考に関する指針」では、3月の「広報活動」解禁でスタートする企業説明会や合同説明会、6月から始まる「選考活動」のガイドラインがありますが、遵守しない加盟企業だけでなく、未加盟の外資系企業・大企業では、通年採用や青田買いが一般的に行われている状況です。
その中にあって一般の大手企業や上場企業においても、脆弱な母集団形成、内定辞退者の多発、有名大企業偏重の志向性・・・等から苦戦を強いられており、いわんや中小企業においては、台風並みのアゲインストです。

企業のアイデンティティを伝える

このような状況下、大企業の採用Webサイトと言えども、他社サイトと変わり映えしない同様のことや、あまりにも定番すぎるコンテンツばかりでは、学生への刷り込み効果や心理的なフック材料にはなりえません。
だからといって過剰に奇をてらうことはNG、ブランドイメージにそぐわないものもNG、遊びすぎてもNGですので、人事・採用担当者、Web担当者は頭の痛いところです。
その中において、意外と採用サイトで語られないのが、自社のCI(コーポレート・アイデンティティ)やブランディングについてです。
社員情報・職場情報・キャリアパス情報は充実している企業は多いのですが、企業の生立ち・創業の理念・企業哲学、さらに将来ビジョン等CIや企業コンセプトに学生インタレストレベルで語りたいものです。堅苦しくならないよう。
さらに事業自体についてや取扱い製品・サービスの独自性、他社との相対的差別性・優位性等ブランディングについてもしっかり学生に伝えたいものです。
その上で社員の活躍ぶり・社員インタビュー・部門セクション紹介・キャリアパス制度等のコンテンツが存在することを弊社では提唱しています。
CIやブランディング情報に関心や興味を示した学生でも、辞退する者は辞退します。その中でわずかでも意識変わりせず共感に導き入社式を迎え、その後の定着にも貢献する、さらにミスマッチを削減できるコンテンツ設計だと弊社では提唱しています。
これを社長メッセージとして、人事部長としてカジュアルな登場で語っていただいくことも選択肢でしょう。

押さえておきたい一般的な採用コンテンツ

このCIやブランディングに合わせ必須となるコンテンツが、前項でも少々触れましたが、ざっと列記してみます。

社員インタビュー 各部門の代表を決定し、同社に入社した決め手、現在の日常業務、やりがいや意欲的に取組んでいること、今後のビジョン等。
座談会 部門内、部門間での座談会、または上長とのセッション。 1年生や2年生社員を中心に実施、場合によって5年・10年社員との座談会も効果的。
企業情報・事業紹介 前述CI・ブランディングとは別に客観情報として掲載することが情報の棲み分けとしては適している。
組織・部門紹介 社員や人事担当者が説明することもいい。
人材育成・研修制度・キャリアパス なるべく具体的な制度設計、特長を見せる
代表メッセージ 企業オフィシャルサイトとは異なり、学生に語りかける姿勢で臨む。服装をビズカジ風にするのも学生に受け入れやすい。 求める人材像、活躍するフィールドなどに言及したい。
人事部長・人事担当者のメッセージ 採用活動、説明会で直接学生と接触する立場なので、自分の採用活動に懸ける熱い想いを語ることも良い。
企業風土・カルチャー 単に説明情報だけでなく、社員や人事担当者が語るのもあり。
インターンシップ紹介 夏休みインターンシップ、1日インターンシップ等、取組みや実施スケジュールの広報
企業説明会・合説予定 日程・場所の広報
募集要項・エントリー案内
資料請求

企業オフィシャルサイトとの連携と融合

採用情報は採用Webサイトに集約して、企業オフィシャルサイトでCIやブランディングに言及されていれば、両者を組合せして運用することも合理的ですが、大企業のオフィシャルサイトになると、製品情報やサービス情報はスピーディにアクセスできても、Web自体がメガ過ぎてCIやブランディング情報には遠距離だったりします。企業によってはCI・ブランディングのコンテンツが無かったりもします。
この場合やはり企業オフィシャルサイト自体のコンテンツを再考する必要ありでしょう。
そういう意味では、採用Webサイトで簡潔に、しかも学生目線でCI・ブランディングに言及することが理にかなっているとも言えます。
一方で企業オフィシャルサイト内コンテンツとして、傘下に採用情報を展開している場合は、オフィシャルサイトとの親和性、連携性を設計しておき、学生の辿る導線設計を明確に打ち立てておくことが重要です。
可能であれば採用Webサイトとして独立させることが最もお薦めです。

採用ナビとの連携と使い分け

自社の採用Webサイトの充実には手が回ってないことや、過去に作ったままでメンテナンスをしてない、など意外と自社採用サイトへの期待感はあまりなく、淡泊な扱いになっていることも結構見られます。
その原因の一つに、採用ナビへの出稿があります。
昨今ではかなりの企業が採用ナビをエントリーに使用しているケースが多く見られます。
しかしながら、この神通力もかなり限界に来ているとも言われ、企業によっては学生へのリーチや接点の多様化が見受けられます。インターンシップもその一つですが、オウンドメディアとしての採用Webサイトを見直すという動きも出てきているようです。
その場合、採用ナビとの連携性、リレーショナルさを発揮することが有効と考えています。
この両者で同系の似通った情報を出しても意味がありません。
採用ナビでは総花的な企業紹介・情報に徹し、そこから採用Webサイトではそのディテール情報や派生情報、また前述のCIやブランディング情報へと誘導するスキームです。
情報・役割の棲み分けと効果的な運用として、両者を見据えた情報設計だと言えます。

採用パンフレットや他媒体との連携・棲み分け

自社の採用Webサイトや採用ナビで学生をエントリーさせ、企業説明会や合同採用説明会へと参加させた場合、次に来る採用広報媒体は採用パンフレット・入社案内・採用リーフレット・会社案内等の紙媒体や、会場ブース内で流す企業ムービー等の映像媒体、会場演出のポスター・のぼり・ブースデザインとのSP媒体、参加者へ配布するノベルティやツール類を収納する紙バッグまで多種多様です。 それぞれの媒体で役割や投入タイミングは大きく異なります。しっかり採用活動計画に組込み、包括的なマネージメントの中で実行したいものです。
ここで気を付けないといけないのは、このマネージ無しに場当たり的に作成していくと、ブランドイメージの不一致、投入タイミングのミスマッチ、コストアップなどにつながってしまいます。
弊社でよく遭遇するのが、3月の広報開始が迫っている2月に採用Webサイトと採用パンフレットを作ってほしい、というオファーです。何をかいわんやですね。

スマホ対応のレスポンシブとCM

採用Webサイトとして、もはやスマホに最適化したレスポンシブは必須要件。未対応であれば、早めのサイトリニューアルや改修が肝要です。
また人事・採用担当者の情報発信媒体として、リアルタイムに情報をリリースするためにも、自社内でスピディーに情報更新をすることが求められます。
CMS化も採用戦線では必須要件でしょう。